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September 24, 2006

NHK世界遺産 エルサレム

突っ込みは甘いけど今の日本の中では良質の教養娯楽番組。

エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地です。3つの宗教は一人の神への信仰の、3つの現れ方の違いに過ぎないのに、それぞれの信者にとっては、その違いが骨肉相はむ戦いになる。宗教の皮を一枚めくれば、生活の安定や精神的快楽の独り占めを望むものたち。当たり前に隣人と共生できる9人がいても、独り占めしたい一人の確信ある大声が勝てば、残る9人は「戦士」になるしかない。
(NHKの番組はユダヤ教とイスラムの対立の裏にある「キリスト教原理主義国」の作為を描かず、信仰の対立だけで描いている「半分だけ」の描写ですが、今の日本ではこれ以上ふみこめないでしょう。イスラエルの間接的同盟国になってしまいましたから。)

神は正しいが、人が間違って争ってしまう。
それは、この半世紀言われ続けてきた「宗教の対立を越えて平和をもぞむものたち」の声でした。
しかし、「神は正しい、間違っているのは人なのだ」と言う良識の声に、Noと言おうと思います。

神が間違うことを前提に、人は、互いの争う心を乗り越えるべきです。人殺しを命じる神を正しいと言ってはいけない。神が間違うことを認めようよ。神は人の中から、人を越えて、人の平和と戦いのために、生まれ出たものだと、もう、認めようよ。
宗教の権威が人の社会を安定させているのはよく知っている。ナポレオンの言葉(人間社会に差がある以上、天国では平等になれるという信仰が現世を平穏に保つために必要である)は本質をついている。
でも、神は間違うのだ。神が間違っていないか、人は疑い続け、神の間違いを正す。その行為をさぼっちゃいけない。さぼるものたちが、神を権威として利用して、人々から幸福な人生を奪い尽くそうとする。

神は間違う。
・・・唯一神信仰の世界では受け入れられない意識だけれど、ギリシア神の世界では知っている。
神が間違ったとき、人はどうなるのか。どうするのか。どうするべきなのか。
(2500年前、エウリピデスが、ペロロネソス戦争のさなかに、「オレステス」で、戦争をやめることができない人々に問うたことは、それなのだと思う)

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