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September 02, 2007

ロマンス

8月15日 世田谷パブリックシアター 井上ひさし新作「ロマンス」
 大竹しのぶ、生瀬勝久、段田安則、木場勝巳、井上芳夫、松たか子。

フィールドは違うけど昨年の「噂の男」に匹敵する役者密度の濃さに、期待して見に行きましたが、脚本の力が弱すぎました。

演出は破綻無く、役者もそれぞれに巧かったとはおもうけれど、お話そのものに焦点がなくて。
芸達者の役者6人が、順繰りにチェーホフを演じながら、脇の人物も演じる、様変わりの妙味、それだけだったのかな。井上さん、何が書きたかったのだろう。チェーホフはボードビル。笑いは人を解放する。それだけだったのかなぁ。音楽劇ということだったけど、音楽の力も感じさせてくれなかった。
 
大竹しのぶはうまかった。当たり前のように、抜きんでてうまい。
彼女のうまさは、極上の食卓ではないけれど、つい注文してしまう居酒屋メニューのおいしさ、楽しさ。
かけだしの女優がチェーホフたちの前で科白を言う場面、一瞬で女優が演じる世界につれていかれたし、若き医師チェーホフの前で自死した夫が残した手紙を妻が読む場面、客席の空気が締まって快感だった。

しかし、これだけの役者、演出家、戯曲家がそろったのに、大竹しのぶの瞬間芸だけではもったいない。
ストーリーも配役も細切れで、役者の力を堪能するにも、脚本に観客を集中させる何かが足りなさすぎました。
残念。

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