« ヴェニスの商人 | Main | ラマンチャの男 »

September 23, 2007

ヴェニス 3rd

2007年9月22日。ヴェニスの商人。3回目。

なんか、久しぶりだ。
竜也の芝居見て、次の日に、また行きたくなっている。
うっとりして、うきうきして、さざ波があとからあとから広がっている。

進化を期待していた3回目、でも、40分も遅刻して、もうどうしようって、やけくそで、焦りまくりで、席について、
そこに竜也がいて、

竜也がいて、
ランスロットがバッサーニオにお仕えしますとおねだりしてた。

このシーン、今どこ?何を見逃した?と計算機がちかちかと働いていたほんの1・2分ののちに。
いつのまにか、こちらがわの世界のわたしが消えていた。こちらの時間での2時間半、(あちらの時間では何日?何ヶ月?)私はむこう側の世界にいっていたのでした。

たぶん、
バッサーニオが薄くひげをはやしていたのを見つけたのが、良かったんだ。
「あれぇ???あれは髭かぁ?(竜也にひげはやだぁ)」オレステスがちらと頭をかすめ、オペラグラスのぞいて、
ところが、そこには、きれいなヴェニスの青年貴族がいたの。
あとは、そのまま、ずーっと、わたしはオペラグラスで、バッサーニオを見続けていた。
アントーニオが命を懸け、グラチアーノが金魚の糞のようについてまわり、ランスロットがユダヤの旦那から乗り換え、ポーシャが射止め、侍女がわくわくし、召使いたちが喜びで満たされる、
若きバッサーニオを見続けたの。

重すぎず軽すぎず。科白も動きも。竜也のスーツのラインがきれいで。箱選びのライトを浴びた貌がきれいで。
指輪をねだられて「えぇ~これですかぁ」、指輪をなくしたことがばれて「・・・ははは・・・」、可愛かったなぁ。
すごく、可愛いバッサーニオだった。
それもこれもみんな、しのぶ姉さんのおかげにちがいない。なんだか、竜也のバッサーニオが、しのぶ姉さんに愛されながらやりこめられる菊之助と重なって見えたもの。

悲劇になりすぎずどたばた喜劇になりすぎず。アントーニオもシャイロックもポーシャも、心に不安や望みをもちつつ、幸福(リベンジもまた幸福のひとつとして)を求めて進む。この芝居は悲劇を内包した喜劇なのです。そこに物語のおもしろさがある。主要人物4人のうち、心に葛藤を持たないのはバッサーニオだけ。彼は無邪気な天使で良いの。竜也は年上の男や女たちに愛される無邪気な男の子(つまり天使ね)になっていた。

市村さんのシャイロック、彼らしい存在感があった。大げさに悲劇の中にいながら、どこかで自分にぼけをかます、市村シャイロックは喜劇の中の悲劇としてバランスをとったシャイロックだった。
徳間さんのアントニオはひたすらサブ。ヒーローの立場になれるのに、バッサーニオを愛し、「無理強いではなく愛ゆえに来てくれるなら」と望む独占できない対象を愛した自負と哀しさ。
しのぶ姉さんはこの芝居を引っ張ったヒーロー。ヒロインなのだけれど、アントニオと愛を争った立場で言えば男性的。バッサーニオはまるで菊之助と同じ弟キャラだったけど、その方がポーシャをカッコ良く描ける。

ランスロットはうるささが減っていて助かった。
グラチアーノはのどをつぶしたまま1ヶ月。このキャスティングは駄目だった。せりふがことごとく汚くて。
ジェシカとロレンゾもベストキャストではなかった。最後の恋を語らう場面、バックの星空と生楽器演奏に心奪われ、肝心の言葉がひとつも入ってこない。むしろ物語の流れを邪魔する方が多かった。

全体に無用な重さがとれ、しゃれた喜劇のテンポが出て、楽しめる作品になっていた。
竜也のモロッコ王は従者との呼吸がぐっと良く、アラゴン公は変身を楽しませていた。喜劇としての趣向が生きていた。

主役4人の呼吸が合ってきたのが、舞台の心地よさを生んでいたのかな。

|

« ヴェニスの商人 | Main | ラマンチャの男 »

Comments

I've learn a few excellent stuff here. Definitely worth bookmarking for revisiting. I surprise how so much effort you set to create the sort of magnificent informative website.

Posted by: minecraft game | September 13, 2014 at 10:12 PM

Greetings! Very useful advice in this particular article! It is the little changes that make the biggest changes. Many thanks for sharing!

Posted by: Quest Nutrition Quest Protein Bars | September 29, 2014 at 09:40 AM

Hmm it looks like your website ate my first comment (it was extremely long) so I guess I'll just sum it up what I had written and say, I'm thoroughly enjoying your blog. I as well am an aspiring blog blogger but I'm still new to everything. Do you have any suggestions for rookie blog writers? I'd genuinely appreciate it. Quest Bars blogesaurus

Posted by: quest bars free sample | October 06, 2014 at 04:44 PM

This is my first time go to see at here and i am really happy to read everthing at one place.

Posted by: best dating sites | November 11, 2014 at 01:20 AM

I'm not positive the place you are getting your info, however great topic. I needs to spend some time finding out more or understanding more. Thanks for excellent information I used to be looking for this info for my mission.

Posted by: best dating sites | November 12, 2014 at 12:35 AM

I pay a visit every day a few blogs and information sites to read articles or reviews, but this website offers quality based posts.

Posted by: best dating sites | November 20, 2014 at 10:19 PM

Everyone loves what you guys are up too. Such clever work and exposure! Keep up the amazing works guys I've incorporated you guys to my own blogroll.

Posted by: best dating sites | December 02, 2014 at 08:25 AM

It's not my first time to pay a visit this website, i am visiting this site dailly and take nice facts from here all the time.

Posted by: free music downloads | February 10, 2015 at 08:25 PM

I have read so many articles or reviews on the topic of the blogger lovers except this paragraph is actually a pleasant post, keep it up.

Posted by: quest bars lawsuits | March 01, 2015 at 10:27 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« ヴェニスの商人 | Main | ラマンチャの男 »