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March 04, 2008

二人の約束

2008年 2月17日  parco劇場 日曜日 マチネ

中井貴一、段田安則、りょう
脚本演出 福島三郎

交通事故(笑)(笑いで済んでよかったわ)のあとで、まだ少々ふらつき気味の中。

昨年の「コンフィダント」スーラで光っていた中井貴一さん。映像の人かと思っていたけれど舞台で硬質に光る姿に驚いた。
「薮原」で渋い美しい演技を見せてくれた段田安則さん。この人の芸達者は気持ちがよい。
一昨年の「噂の男」の脚本の福島三郎さん。『本来心温まる福島脚本を演出家(ケラ)がここまで改作してよいのか』という劇評を読んで以来、福島さん本来の作品を見たかった。

この3人の芝居です。

それで、パルコ劇場にはずれなし、の記録を更新しました。(気に入りそうな公演を選んでいるということもあるけれど)
30年前の初恋の少女への思いをずーっと抱き続けている男なんて、現実にはありえない。昔はともかく今の時代にあり得ない。その「あり得ない」ことを忘れさせてくれる、いえ、そういう気持ちって、誰にでもある、と思い出させてくれる、そんな芝居でした。これが福島三郎さんの本来の作風なのですね。

中井貴一さんの小太郎はテンションの高さが少し苦しいところもあったけれど、自分の中の小さな宝物を頑張って握り続ける姿が、いとおしく見えていました。下手にやったら今時のオタクのお話になる可能性もあったかな。でも、中井貴一さんは、ずるかったり、小心だったり、まぬけだったりする人間を、暖かく演じて切なさを出す。それは彼の持つ天性の品の良さのたまものだと思います。

段田さんはとにかく上手い。記憶喪失の男を、怪しいんだか本気で困っているふつうの人なんだか、そのどちらにも見える絶妙な雰囲気。

紅一点のマドンナ役にりょうさん。きっぱりした感じが好ましかった。まだ演技が硬いけれど、今回の役にはそれがうまくはまったかもしれない。

ひとつだけ難を言えば、スクリーンが下がってきて小太郎や記憶喪失の男のシーンを映像で補う演出は不要です。観客の想像力を信じて欲しいです。目の前で生きている人間たちへの気持ちや自分の頭の中に生まれた情景が、映像で邪魔されしまって、私は好きではないです。(映像を使うのがなんだかはやっているようですが、それで補わなければならない人たちは、もともとお金を払って劇場には来ていないと思うのです)

ハートウォーミングな、大人のおとぎ話、舞台って良いなぁと思って帰路につきました。
 

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