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March 22, 2008

万作の会

3月19日 19:00 朝日ホール
「万作の会」狂言の夕べ。
昨年に引き続いて、朝日ホールの万作の会。

万作さんは靫猿(うつぼざる)。これは子猿を野村家の子どもが代々演じるそうで、小猿を演じる裕基くんは3歳から今年で5年小猿をえんじているそうです。
生の舞台で萬斎さんの猿引きを見ている気がするのですが思い出せない。今回は万作さんの猿引き。


さて、はじめて、万作さんの狂言に引き込まれなかった。
あいかわらず、上手いと思いつつ、本当に上手いと思いつつ、
神が降りてこない。
そのひとつの理由が小猿とのバランスのように思えてならなかった。
裕基くんが駄目だったのではなく、猿の演技は十分に上手だったのだけれど・・・・帰るときに、後ろの人の声で「8歳はもうぎりぎりね」と、それを耳にして、ああ、そうか、と思った。
3歳の子形が演じる猿は人ではないだろう。異形のものだ。5歳でも大丈夫だろう。
だけど、8歳はもう人になっている。
加えて、体のバランスで言えば、手足が長すぎて、動きがどうしても視界に入って邪魔になる。
何よりも、存在が人なのだ。それは、演じ手の責任ではなく、この作品の小猿の存在はどうしても異形でなくてはならず、それは人になっていない幼い者にしか出来ない。
猿を人のように愛しく思い、人のようにやるせない理屈を言い含め、猿もまた人のようにそれを受ける。
人になる前の幼い子どもが演じてこそ、
時の神が降りて、
見る者は猿と人との間のあるはずのない心のつながりを目前に見て、猿皮をほしがった大名とともに胸をうたれる。
猿を演じるのが人ではならない。人が演じては、当たり前のありきたりの情愛物語でしかない。

2作目の花折りは最初に解説をした石田幸雄さんによれば、「ぼぉっと見ていると何も面白くない舞中心の曲」。
ところが、1作目よりむしろ狂言らしく明るく笑えて、観客席の反応も良かった。

今晩は、萬斎さんが、良かったです。新発智の軽さが楽しく、客たちとの唄の和声と舞が満ちて心地よく、楽しみました。
万作さんは硬質な息をのむような美しさを見せてくれますが、
萬斎さんはまったく違うかろみや洒脱さで、それは中村勘三郎さんにも感じたものです。
どちらからも時代の持つ空気が放たれている-そうだとしたら、そこに、時の神さまの力が降りているのでしょうか。


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Comments

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